耐火物について MENU
耐火物の種類(形状による分類)
耐火物は、形状による分類と、化学的性質による分類がありますが、
ここでは形状による大きな分類として、
(A)定型耐火物 (B)不定形耐火物について説明します。
(A)定型耐火物
- 耐火れんが(焼成・不焼成・電鋳)
築炉などの構造物の構築に用いられる形を備えた耐火物
- 耐火断熱れんが
熱伝導率の低い耐火れんが
- プレキャストブロック(焼成・不焼成)
あらかじめキャスタブル等を流し込み成形された耐火物
定型耐火物については、炉の構造体としての役割を担うものや、溶湯の流量制御に使用されるノズルなどのように単体で使用するものがあります。一般的に耐火れんがについては、強度や緻密性を高めるための低気孔率を求められる為、成形性や素地強度を高める為の結合剤や焼結助剤が添加されています。
不定形耐火物のうち耐火モルタルについては、れんがの接着性を強めるほか、れんがの熱膨張を吸収するなどの役割も担っています。
不定形耐火物は使用箇所や目的により種類が多くあり、築炉時に鋳込みとして使用されるキャスタブルから部分的な補修材まで幅広くあり、熱間など過酷な環境下での補修を目的とされたものもあります。
(B)不定形耐火物
- 耐火モルタル(熱硬性・気硬性・水硬性)
耐火れんがで築炉する際の目地材料などに使われる。
- キャスタブル(従来・低セメント)
耐火骨材とセメント材料または化学結合剤を混合した耐火物。水などと混ぜて流し込み成形する場合などに使われる。
- 軽量キャスタブル
多孔質の軽量骨材とセメント材料などを混合したキャスタブル。
- プラスチック材(熱硬性・気硬性)
耐火性骨材に可塑性のある材料を加え、水などを混ぜて粘土状にした耐火物。
- ラミング材
プラスチック材に比べて可塑性の無い、ランマーなどで強打して施工する耐火材。
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パッチング材
れんがなどの炉材の表面に手で塗布する耐火物。
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コーティング材
れんがなどの炉材の表面に鏝塗りまたは吹付で塗布する耐火物。
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吹付材
ガンなどを用い、熱間または冷間で炉材の表面に吹付け施工する耐火物。
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マッド材
高炉の出銑口の閉塞用耐火物。
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圧入材(熱硬性・気硬性・化学硬化性)
ポンプなどの圧力を利用して熱間または冷間で隙間などに圧入する耐火材。
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溶射材
酸素・ガス、アルミなどの固形燃料で溶射する耐火材。
- 焼付材(水系・非水系)
熱間で投げ込みをする補修用耐火物。